一生。


我が家の話。


愛する老犬が旅立った。14才と4日。

14才を迎えたその日は、もう水しか飲まない状態。


悲しい。


率直にそれしか言葉が出てこなかった。

こんな楽しいこと、あんな珍事、そんな事もあったね~

家族内では、もう動かない愛犬を目の前にして泣きながら

「頑張れ!頑張れ!」そう言っていた。


亡くなる2日前、水も飲まなくなり

「もう頑張らせない」という選択をした。

無理矢理頑張らせることを「人間のエゴ」と考えるようになったからだ。


そして最期の時を迎えた。苦しまず息を引き取った。綺麗だった。


一生分泣いた気がする。


この涙………

愛犬と一緒にいて

楽しかったから、もう居なくなっちゃうから


じゃなかった。


この愛犬に14年間何もしてあげられなかったんじゃないかという

後悔だけの涙だった。


我が家の家族には、いっぱいいっぱいの楽しい思い出を残して逝ってくれた。


でも、わたしはきっと


なんにも残してあげていない。


家で飼うための躾ばかり押し付けて

こちらの都合だけで散歩させて、オシッコと便を

定期的に無理矢理させる時間を作った。

家を汚されないため、共存するため。。。


でもそれって

本当に幸せだったのかな・・・・・。


犬の一生を顧みて、まだ居る他の犬にも問いかける。


「我が家は心地いいですか?悔いなく過ごせてますか?」